グリーンファイナンス
グリーンボンドを含むグリーンファイナンスを実施し、持続可能な環境・社会の実現に貢献していきます。
グリーンボンドを含むグリーンファイナンスを実施し、持続可能な環境・社会の実現に貢献していきます。
JREは2021年1月にJ-REIT業界初となるサステナビリティ・リンク・ローン(以下、「SLL」)による資金調達を実施し、以降も以下の通りSLLを実施しています。
SLLは借り手の経営戦略に基づくサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下「SPTs」)を設定し、貸付条件をSPTs の達成状況に連動させることで、借り手に目標達成に向けた動機付けを促進し、環境・社会の面から持続可能な事業活動および成⾧を支援することを目指すローンです。
本SLLにおいては、気候変動リスク、特にCO₂の削減にフォーカスし、JREが環境KPIとして定めた目標のうち、以下の2030年度目標をSPTsに設定いたしました。
また、上記SPTsを基に、複数回の確認時点を設けることとし、各時点において別途定めた水準を達成できた場合には、利率について優遇を受けられる設計としています。
借入① | 借入② | |
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SPTs |
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借入先 | 農林中央金庫 | |
借入金額 | 50億円 | 50億円 |
借入日 | 2021年1月29日 | |
元本弁済日 | 2031年7月31日 | 2032年1月30日 |
第三者意見書 |
■株式会社日本格付研究所による第三者意見![]() |
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利率状況 | SPTs達成状況による適用利率については、下記リンクをご参照ください。 (リンク) |
2021年1月29日締結のSLLは、環境面においてモデル性を有し資金調達手法の先駆的事例を示すものとして、環境省より「令和2年度サステナビリティ・リンク・ローン等モデル創出事業に係るモデル事例等」として選定され、環境省及び請負事業者(株式会社日本格付研究所、イー・アンド・イーソリューションズ株式会社)にて、「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版」への適合性が確認されています。
借入③ | |
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SPTs |
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借入先 | 農林中央金庫 |
借入金額 | 50億円 |
借入日 | 2021年11月15日 |
元本弁済日 | 2031年11月17日 |
第三者意見書 |
■株式会社日本格付研究所による第三者意見![]() |
利率状況 | SPTs達成状況による適用利率については、下記リンクをご参照ください。 (リンク) |
借入④ | |
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SPTs |
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借入先 | 農林中央金庫 |
借入金額 | 30億円 |
借入日 | 2022年6月17日 |
元本弁済日 | 2032年6月17日 |
第三者意見書 |
■株式会社日本格付研究所による第三者意見![]() |
利率状況 | SPTs達成状況による適用利率については、下記リンクをご参照ください。 (リンク) |
借入⑤ | |
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SPTs |
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借入先 | 株式会社SBI 新生銀行 |
借入金額 | 25億円 |
借入日 | 2023年3月15日 |
元本弁済日 | 2033年3月15日 |
評価結果 |
■株式会社SBI新生銀行 サステナブルインパクト推進部 評価室による評価![]() |
利率状況 | SPTs達成状況による借入の利率状況については、下記リンクをご参照ください。 (リンク) |
借入⑥ | |
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SPTs |
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借入先 | 農林中央⾦庫 |
借入金額 | 35億円 |
借入日 | 2023年3月27日 |
元本弁済日 | 2033年3月28日 |
第三者意見書 |
■株式会社日本格付研究所による第三者意見![]() |
利率状況 | SPTs達成状況による借入の利率状況については、下記リンクをご参照ください。 (リンク) |
借入⑦ | 借入⑧ | |
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SPTs |
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借入先 | 株式会社三井住友銀⾏ | |
借入金額 | 30億円 | 30億円 |
借入日 | 2023年3月30日 | |
元本弁済日 | 2033年3月30日 | 2027年3月30日 |
利率状況 | SPTs達成状況による借入の利率状況については、下記リンクをご参照ください。 (リンク) |
JREでは、サステナビリティへの取り組みの更なる推進に向け、グリーンボンドを発行しています。環境に配慮したESG投資による改修工事等の各種施策を通じて、エネルギーの削減‧顧客満足度の向上‧グリーンビルディング認証の取得などを推進し、ポジティブ‧インパクト注1を実現していきます。
JREは、グリーンボンド発行により調達した資金を、グリーン適格資産(後述)の取得資金または改修工事資金のファイナンスまたはリファイナンスに全額充当します。
グリーン適格資産は以下の基準のいずれかを満たすものから選定されます。(注2)
工事の主たる目的において以下のa.~f.のいずれかを満たし、且つ、グリーンボンド払込期日から過去3年以内に完了もしくは今後完了予定であること。
第三者認証機関より以下a.~c.の認証または再認証のいずれかを、グリーンボンド払込期日から過去3年以内に取得済または取得予定であること。
注2: グリーン適格資産は、資産運用会社の代表取締役社長(サステナビリティ最高責任者)、サステナビリティ推進部長(サステナビリティ執行責任者)、その他各部署長、及び各部の実務担当者により構成されるサステナビリティ委員会によって、サステナビリティ方針及び上記基準に基づいて評価及び選定され、資産運用会社の職務責任権限に基づいて、代表取締役社長により決定されます。
JREは内部管理システムを利用し調達資金の充当額及び未充当金額を内部で追跡・管理します。グリーンボンドで調達した資金が一時的にグリーン適格資産に充当されない場合、JREは未充当額を特定の上、グリーン適格資産に配分されるまでの間、現金又は現金同等物として管理します。
JREは、グリーンボンドで調達した資金が、グリーン適格資産の取得資金または改修工事資金に全額充当されるまで、各年の3月末時点の充当状況をJREのウェブサイト上に開示します。調達資金がグリーン適格資産のリファイナンスに充当される場合は、1)プロジェクトの完了日(認証/再認証取得日および改修工事の完了日)、及び2)充当額のリファイナンスとファイナンスの比率も開示内容に含みます。
第12回投資法人債(ジャパンリアルエステイト・グリーンボンド)/資金充当状況レポーティング
※下記の表は横にスクロールしてご覧ください
2021年3月31日時点 | (億円) | |||||
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資金調達額 | 資金充当済額 | 資金未充当額 | プロジェクト完了日 | ファイナンス比率 | リファイナンス比率 | |
JRE芝二丁目大門ビル 改修工事資金 |
10 | 10 | 0 | 2020.5.31※1 | --- | --- |
赤坂パークビル取得資金 | 60 | 60 | 0 | 2017.9.29※2 | 0% | 100% |
JRE四条烏丸センタービル 取得資金 |
29.5 | 29.5 | 0 | 2018.9.28※2 | 0% | 100% |
合計 | 99.5 | 99.5 | 0 |
JREは、対応するグリーンボンドが残存する限り、グリーンボンドで調達された資金が充当された各グリーン適格資産の認証の取得状況、認証レベル、及びグリーンボンドで調達された資金が充当されたグリーン適格資産の以下の指標について年1回公表します。
改修工事を伴うグリーン適格資産については、改善効果については、対応するグリーンボンドが残存する限り、工事完了後年1回公表します。JREは、適用されるクライテリアに従って、改修前と改修後のエネルギー消費量、水使用量又はCO₂排出量の推定削減率(%)を公表します。
第12回投資法人債(ジャパンリアルエステイト・グリーンボンド)/インパクト・レポーティング
※下記の表は横にスクロールしてご覧ください
2023年3月31日時点 | |||||
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認証取得状況 | 認証レベル | エネルギー 消費量※ (MWh) |
水使用量※ (m³) |
CO₂ 排出量※ (t-CO₂) |
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JRE芝二丁目大門ビル | 取得済 | ![]() |
21,659 | 26,888 | 1,804 |
赤坂パークビル | 取得済 | ![]() |
|||
JRE四条烏丸センタービル | 取得済 | ![]() |
2022年4月1日から2023年3月31日
JREはグリーンボンドフレームワークの適格性(注3)についてESG 評価会社であるサステイナリティクスよりセカンドパーティー・オピニオンを取得しています。
サステイナリティクスのセカンドパーティー・オピニオン
注3:
グリーンボンドフレームワークの適格性とは、「グリーンボンド原則」における4つの要件(調達資金の使途、プロジェクトの評価・選定のプロセス、調達資金の管理、レポートティング)に適合していることをいいます。「グリーンボンド原則」とは国際資本市場協会(International Capital Market Association(ICMA))が定めるグリーンボンドの発行に係るガイドラインです。「グリーンボンド原則」の詳細は以下のICMAのホームページをご参照ください(英語のみ)。
ICMAホームページ
JRE芝二丁目大門ビルの改修工事は、グリーン適格資産の選定基準のうち、「エネルギー使用量もしくはCO₂排出量が10%以上削減される工事」の実施、および「DBJ Green Building認証における3つ星」を満たし、グリーン適格資産として選定しています。DBJ Green Building認証の取得においては、当該改修工事における高効率空調設備への更新、館内照明のLED化の他、防災・BCP面に資する取り組みを推進している点が特に評価されました。JRE芝二丁目大門ビル改修工事の概要は以下の通りです。
物件名称 | JRE芝二丁目大門ビル | |
---|---|---|
所在地 | 東京都港区芝二丁目3番3号 | |
面積 | 土地 | 2,820m²(敷地全体) |
建物 | 16,235m²(延床面積) | |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート・鉄骨造 陸屋根地下2階付8階建 |
|
建築時期 | 1984年3月 | |
所有形態 | 土地 | 所有権 |
建物 | 所有権 | |
取得時期 | 2001年9月 | |
取得価格 | 4,859百万円 |
本改修工事は、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が提唱するポジティブ・インパクトの考え方に基づき計画されています。
当初想定よりも高い効果を得ており、結果は以下の通りとなっています。
エネルギー使用量▲44.3%
(※2020年と2017年の年間実績対⽐)
水使用量▲49.5%
(※2020年と2017年の年間実績対⽐)
CO₂排出量▲32.8%
(※2020年と2017年の年間実績対⽐)
平均賃料単価17.5%増加
(※2021年3⽉末時点内定ベースと
2018年3⽉末時点実績の対⽐)
テナント満足度約80%に向上
(※改修後事務室、共用廊下、
トイレの機能について)
エレベーターホール改修後写真
トイレ改修後写真